工事現場から車で往復1時間半程度の場所に「中継基地」(倉庫)を開設し、各施工業者はいったん中継基地に資機材を納入。
当社でさまざまな資機材をトラックに混載し、指定日時に工事区画へ一括して搬入しました。
これによって、トラックの台数と荷受や搬出入にかかる人員を減らすことができ、周辺道路の渋滞解消とコスト削減を実現しました。
現場への搬入経路である立体駐車場は天井高が低く、通常の車両では天井がつかえて進入が難しいという課題もありました。
そこで、搬出入トラックの仕様は、車高の低い特殊な2t平車に限定。パレットは、2t平車の荷台にびったりと収まるよう、通常よりもサイズが小さい特注品を採用することで、スペース効率を高め少しでも多くの資機材を運べるように工夫しました。そのうえで、できる限り、このパレットサイズに収まり、かつフォークリフトで荷取りができるような荷造りのルールを作成し、施工業者に周知・徹底を図りました。
半年間の工期中に要した延べ約3,800台の搬出入用トラックの確保には、当社および同じ小泉産業グループのコイズミ物流(株)が持つ
協力配送業者とのネットワークをフルに活用。
また、さまざまな課題を解決するために、商業施設やホテルなどへの什器・家具の搬出入のプロである当社の社員が全国から結集し、アイデアを出し合いました。これらの社員とアルバイトを含め、工期中に延べ約6,000人が資機材の搬出入や施工業者の管理などに携わりました。
今回のプロジェクトでは、物流拠点から工事現場までの資機材の運搬のみならず、現場内に搬入してから各テナント工事区画までの揚重・フロア内の横引き作業までワンストップで対応いただき、非常に効率的な資機材搬入が実現できました。
おかげさまでスケジュールの遅れもありませんでした。非常に困難な業務でしたが、真摯かつ丁寧な取り組み姿勢は、弊社内外の関係者や工事現場内でもすこぶる良い評判でした。
今回、獲得されたノウハウを活かし、今後も工事・施工の中で私どもと同じような課題を抱えていらっしゃるディベロッパーさんの手助けをしていっていただけたらと思います。